重荷を負った人は毛虫に喩えることができる。
その重荷を負った人、つまり毛虫は自らの小さな世界の糸を張り巡らし続ける。羽化して羽を広げ、蝶、光の存在とならなくてはならないと気づくまで。そのような存在は、神の永遠なる万物の法則、万物の原則の中に生き、動き、永遠なるものの中に永遠の実存を持つものである。その万物の原則は、確かにそこにあり、自己として自らを語るもの、すなわち純粋、繊細、高尚、美、無私無欲の愛、万物 の法則、絶対性、永遠の「神による存在」、永遠の真理を語るものである。
だから、どんな毛虫でも羽化して羽を広げ、自分自身で張り巡らした糸を解かなければならない。それにより、その中にあった自分を認識し、そこに認識したものを悔い、赦しを請い、許しを与え、そこに認識したことを繰り返さないようにするのである。
そうすれば自らの繭の糸が解け、これまでその人間が見ていた壁は崩れる。小さな自我の世界であり、真理の鏡像でしかなかったにもかかわらず、真理と呼んでいた壁が崩れるのである。すると、光の灯った魂と、心の内の聖域に向かう人間は、永遠の「神による存在」、永遠の真理を自らの中に見ることができる。
永遠の自己は真理である。真理となった人は、自らが真理であり、自己、「神による存在」、つまり「私はある」という神、愛の永遠法則なのである。
その人間は、真理の目で、自らの中に、外にあるものをも見据える。その人は、真理の鏡像を見抜き、すべての人間、事件、会話、出来事の中に真理を見据える。その人は、真理の目によって真理でないものも目にする。 しかし、見まがうことはない。何故なら、その人は真理であり、真理の目で見据え、真理の中ですべてを語り、話し合い、成し遂げるからである。
その人は真理そのものであり、真理は万物の永遠の法則である。その人はその法則の中で生き、動き、その法則から受け取り、その法則によって活動する。その人はあらゆる感情、思考、言葉、行動の中で真理であり、法則である。
真理、「神による存在」、永遠の法則はあなたの中にあり、その真実、永遠のものはまずあなたの中で形作られ、それから初めて外側、あなたの周り、世界の中で形作られるから、あなたはあなたの中で、あなたの中に住む至高の聖人の中で生きなければならない。
だから、認識しなさい。あなたは、自らの中に住む一人の神、聖人の神殿であることを。
次の真理の教えを覚え、それに従って生きなさい。「あなたの中に住みなさい。あなたは、自らの中に住む一人の神、聖人の神殿なのだから」
「あなたの中に住みなさい」とは、以下を意味する。人間的で利己的な思考を一切拒みなさい。あなたの感情、思考、言葉、行為すべてを神のもとへ高めなさい。
話す時は、聞かれた時にだけ、かつ神殿の秩序に関する永遠の法則に従ってのみ、話すようにしなさい。多すぎず少なすぎず、その程度はあなた次第である。あるいは、それが隣人にとって意味をなす時に、あなたが隣人に生命の賜物を与えられる時に、話しなさい。